260余りの島々の浮かぶ、多島海景観の美しい松島湾。湾を囲んでいる陸地が小高い山になっていて、まるで箱庭のような地形が特徴です。遊覧船で湾内に出て、自然の作り出した島々の形の面白さを間近で見るのが人気ですが、湾を囲む小高い山から松島湾を展望するとまた違った姿が現れてきます。

　古くは江戸の時代から、人々が松島の景観を楽しんできた四つのビューポイント（富山、扇谷、多聞山、大高森）があり、これらを総称して「四大観」と呼びます。四つの違った角度から松島湾の絶景を見ることのできるおすすめスポット。なにせ「四大観」は、車などない江戸時代からの名所ですから、そのポイントに到着するまでの道のりにも名残があり、車ですぐに到着できるような簡単なものではありません。

　四つのうちでも一番高い場所にある標高116.8メートルの「富山」は駐車場に車を止めて、頂上まで約20分の登り坂。自分の足で登りきった先、目の前に広がる松島の風景といったら…！ 山登りの疲れも吹き飛ぶ美しい眺めを見てみませんか？